ラジオ体操で学ぶバレエvol.3 上体反らしは胸骨を動かすようにする

基礎レッスンのコツ
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ラジオ体操で姿勢を良くしたい!
という人へ。

大人になってからバレエを始める理由の中で、「姿勢を良くしたい!」という方はとても多いです。
姿勢が悪いと、肩こり、腰痛、膝痛などの症状が出るだけでなく、洋服の着こなしや立ち姿の印象も変わってきます。

バレリーナのような美しく正しい姿勢を身につけるには、「上半身のしなやかさ」が必要になります。
今回は、ラジオ体操の上体反らしをする時の、上半身の使い方についてお伝えしてゆきます。

上体反らしは背中を意識する

歳を重ねるごとに、背中のぜい肉が気になってきますよね。
日常生活の中では、ほとんど上半身を動かさないですし、気がつくと猫背になっていて、ガラスに映ったトボトボと歩く自分の姿に驚いた経験、誰にでもあると思います。
上半身を意識的に動かさないと、どんどん背中が丸くなってしまい、姿勢が悪くなっていきます。

ラジオ体操第一の4つめの動き、上体反らしは、上半身をしなやかに動かすための準備運動です。

1.胸骨をしなやかに曲げて上体を反らす

足を肩幅くらいに開いて、両腕の力を抜いて、横に広げます。
肩よりも少し上で手のひらは上に向けること。
小指を遠くに引っ張るような感じで両腕を開くと、やりやすいです。

この時に気をつけていただきたいのが、アンダーバストから上の胸骨を動かして反ることです。
「後ろに反る」と言うよりも「あばら骨を横に開く」感じのイメージで、両胸を天井の方へ突き上げる感じです。
横から見ると、アンダーバストから上がしなるように見えます。

背骨は縦に長いですが、部位によって曲がりやすいところと曲がりにくいところがあります。
今回の上体反らしは、アンダーバストから上の「胸骨」をしならせるように反らしていただきたいのですが、胸骨はもともと可動域が狭くて動きにくいところです。
胸骨一つ一つの小さな可動域を積み重ねて、全体をしならせてください。

年齢とともに背中が丸くなりがちで、背中の筋肉を使わなくなることで、どんどん硬くなってしまいます。
胸骨を意識的に動かすように上体反らしをすることで、背中の筋肉も一緒に動かすことができます。
肋骨を開くようなイメージで反ると、丸くなった背中も徐々に開いてきます。

2.腰から反るのは危険

この時に特に気をつけていただきたいのが、腰から曲げないこと!

腰は背骨の中で一番動きやすい部分で、後ろに反る時に多くの方が腰から曲げてしまいます。
しかし、写真を見ていただくとわかるように、矢印の部分である腰から後ろに曲げると、ほとんど上体は反れていない(動いていない)のが分かります。

腰から後ろへ反ると、顎を引いたり、下腹を前へ突き出したりしないとバランスが取れないため、姿勢が悪くなりますし、腰にもすごく負担がかかってしまい、腰痛の原因になります。
すでに腰痛のある方は、絶対に腰から後ろへ反らないようにしてください。悪化させる可能性があります。

まとめ

今回は、ラジオ体操の上体反らしをする時に、胸骨を意識して動かすようにすることをお伝えしました。
身体の軸となる背骨が美しい姿勢を作るわけですが、縦に長くて位置によって可動域が異なります。

美しく正しい姿勢を身に付けるためにも、怪我なく長く運動を続けるためにも、胸骨を動かすようにして上半身をしなやかに使えるようにしたいですね。

ウエスト(腰)ではなく、アンダーバストから上を前にも後ろにも横にも動かせるようになると、肋骨の間が広がるようになり、深呼吸もしやすくなります。

クラシック・バレエにおける上半身の使い方をしっかり学びたい方には、バレエ解剖学の第一人者である佐藤愛さんの本「バレエの上半身使えてますか?」をお勧めします。

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