世界選手権、8日目を迎えました。
飛び込みは最終日、
シンクロは昨日で全ての競技を終了しました。
今日は、日本水球男子のお話。
世界の王者に比べれば、足元にも及ばないレベルかもしれませんが、
世界選手権には、3大会連続出場しています。
2001年の福岡、2003年のバルセロナ、そして2005年のモントリオール。
アジアから2カ国という枠を獲得し、3回連続出場したのは、日本水球史上初です。
昨年のアテネ五輪は、残念ながらアジア1カ国という枠をカザフスタンに奪われ、
あと一歩のところで、オリンピック出場はなりませんでした。
このアテネオリンピック・アジア予選が行われたのが、2003年9月。
オリンピック出場を目標に水球を続けてきた選手たちの何人もが、
これを機に現役を退いてゆきました。
そして、新しい若手の選手が代表に入り、戦力ダウンは否めないものの、
ちゃんとアジア選手権で因縁のカザフスタンを破り、このモントリオールへ来たのは、
大本監督ならびに日本水球スタッフの方々の御尽力の賜物と言えましょう。
代表監督5年目を迎えた大本監督の更なる新しい挑戦が、
このモントリオールで繰り広げられます。
今回の目標は二勝。
予選リーグでキューバに勝ち、上位リーグに入って、もう一勝することです。
キャプテンを務めるのは、佐藤太一選手。
身長168センチという水球選手としては小さい体格にも関わらず、
素早い動きと絶妙なシュートで2001年から代表選手として活躍しています。
佐藤選手と同学年の青柳選手は、イタリア・セリエA2のBergamoで、
永田選手は、スペイン2部のHospitaletで、1シーズンプレーしていました。
彼らの一つ下が、小林、坂本、塩田、長沼、星合選手。
これからの日本水球を背負って中心となってゆくことは間違いありません。
前キャプテンの田中選手は、スペイン1部のValencia所属で、
豊富な国際試合経験を生かした活躍が期待されます。
北野、志賀両選手、ゴールキーパーの江口、大島両選手は、世界選手権初出場。
果敢にチャレンジしてゆく若い選手たちを間近で応援できることは、
本当に嬉しく思います。
さて、17日から女子と男子、交互に行われてきた水球競技ですが、
日本男子は予選リーグの3試合を終えました。
18日 日本 4-7 アメリカ (0-2, 2-2, 1-0, 1-3)
20日 日本 5-17 セルビア・モンテネグロ (1-4, 2-4, 2-5, 0-4)
22日 日本 8-9 キューバ (2-3, 2-2, 2-0, 2-4)
残念ながら、上位リーグ(12位以上)進出はなりませんでした。
〈アメリカ戦〉
メダル争いには駒を進められなくても、常に世界の上位に名を連ねるアメリカが初戦の相手。
第3ピリオドで1点差まで詰め寄りましたが、やはり最終ピリオドで3点入れられました。
「自分たちの水球をすることができた」という大本監督の言葉のように、
アメリカ相手に、いい試合をすることができました。
たかが1点、されど1点。
同点まで追いつくというのは、とても難しいのだと感じました。
〈セルビア・モンテネグロ戦〉
世界トップ3に入る強国。アテネ五輪の決勝でハンガリーに逆転負けし、銀メダルでした。
いうなれば、対策などないでしょう。
どれだけ失点を防げるか、どれだけ本気になってもらえるか、
まさにチャレンジャーで臨む試合。
点数だけ見たら、あらあら…という感じかもしれないけれど、
みんな声を出し合っていて、雰囲気は悪くなかったし、
特に前半はよく頑張っていたと思います。
キーパーの江口選手が11本セーブし、フローターの星合選手よく頑張っていました。
試合後のインタビューで、セルビア・モンテネグロのPorobicコーチは、
「日本は若いチームだし、将来性がある。去年よりも良くなっているから、
これから2~3年でもっと良くなるだろう」とコメントしています。
〈キューバ戦〉
12位以内に入るためにも絶対に勝たなくてはならなかった試合。
キューバの選手たちは荒削りな感じで、レベル的にはほとんど差がないです。
綿密な作戦と、勝たなければ…という意気込みが逆に緊張を増大させたか、
今までの試合よりも全員動きが硬く、選手間のコミュニケーションも少なかったです。
一進一退の苦しい展開になりました。
前半、4-5で折り返し、第3ピリオドで逆転。そのままもう1点欲しいところが、
どうしても2点差をあけることができず、最終ピリオドで4失点。
最後の退水誘発後も、得点をあげることができませんでした。
見ていて心臓が痛くなるような試合でした。
勝てる相手だっただけに、辛さが倍増です。
今までは、ただの一水球ファンでした。
自分の好きなチームが勝っても負けても、試合が面白ければそれで良かったんです。
でも、今回は本当に本当に辛かった。
ほんの少しの時間だけれど、日本水球代表の練習を見て、
監督の目標、選手たちの調子、スタッフの方々の意気込みを近くで感じて、
アメリカ、セルビア・モンテネグロ戦の試合も見て、
本当に成長、進化し続けている日本チームを感じていたからこそ、
どうしてもキューバには勝ってもらいたかった。
水球を見て、こんなに涙の止まらない日はありませんでした。
この日の夕飯は、半分以上の選手が滞在ホテルではなく、各自で外食したそうです。
次の試合が待っています。
辛くて悲しい気持ちはあるけれど、過去はもう変えることができません。
すぐに次へと気持ちを切り変えてゆかなければならないのです。
今日、これから南アフリカとの試合が始まります。
彼らの水球が思う存分発揮できますように。
ガンバレ日本!! \(^o^)/
*にーあや* 感想をお待ちしています
Macky!メールマガジン「Viva Barcelona!」 発行者名:ni-aya 水球に魅せられて早や2年。世界水泳をきっかけに、バルセロナまで来てしまいました。 2年間ここで水球観戦しながら、のんびりスペイン生活を自由気ままに満喫します。スペインが好きな人、水球を知りたい人、バルセロナに興味がある方はぜひぜひご覧あれ!! 2004年のアテネオリンピックをきっかけに、水球が国技のハンガリー・ブダペストに魅せられて移住。日本へ一時帰国するのをやめて、そのお金をブダペスト生活に注ぎ込み、マジャール水球を自由気ままに満喫しています。
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