大人バレエを始める方の多くが「身体がかたくて全く開脚できない」とおっしゃいますが、大人になってからバレエを始める人が開脚する必要はないです。
「太腿の内側の筋肉を使えるようにする」という目的で、少しストレッチをする程度で十分です。
よくお見かけするのが、テレビや雑誌の情報を見て無理に開脚ストレッチをやって股関節を痛めてしまう方。年齢とともに身体は硬くなるので、普段から運動やストレッチなどで筋肉を動かしていない方は、無理に開脚すると怪我をしてしまいます。柔軟性もダイエットと同じで、すぐには結果が出ません。無理しないストレッチで少しずつ身体を柔らかくしてゆきましょう。
身体が硬いのはなぜ?
中学生向けのストレッチ指導でも必ず確認するのが、「身体が硬い」とは何が硬いのか?ということです。皆さんは分かりますか?
- 骨が硬いから?
- 筋肉が硬いから?
- 靭帯が硬いから?
結論から言うと、大人バレエの方は「筋肉が硬い」場合がほとんどです。骨も靭帯もほとんど伸縮性はありませんから、関節をまたがって骨を動かす「筋肉」が硬くなっているのです。普段の生活の中で動かさない筋肉はどんどん硬くなっていきますから、身体を動かすことが重要です。
大人は頭で考えてから動きますから、まずは筋肉の場所や動き方を理解した上でストレッチをした方が効果が出やすいです。解剖学を詳しく知る必要はありませんが、大人バレエの生徒さんには、自分の身体の作りを理解して欲しいなと思います。
にぃあやオススメの無理しない開脚ストレッチ
開脚は、主に太ももの内側の筋肉(内転筋など)を伸ばすストレッチです。普段の生活ではほとんど意識しない筋肉なので、開脚するとピンと張って痛いかも知れません。内転筋は、立つ・歩く・走るのに大きな筋肉をすごくサポートしてくれる筋肉ですので、ストレッチをしたり筋トレしたりして育ててあげると、立ち姿がとても美しくなりますよ。
まずは上半身をじっくりストレッチ
- まずは、片脚だけ横に伸ばして、もう片方の足はアグラをかくように曲げる。
- そして、曲げている脚側の手を上に伸ばしてから、伸ばしてる脚の方へ横曲げする。
この時、曲げている脚側の骨盤を下げるイメージで、ウエスト部分から上の肋骨を少しずつ広げてストレッチする。
無理しない開脚ストレッチ
- 次に、骨盤から前へ倒す。この時にお尻を両方とも床につけておくのがポイント!伸ばしている脚側のお尻が浮きやすいので注意してください。
- 伸ばしてる脚の膝は天井を向いてることを確認してください。
これを反対側も同じようにやってください。右利き・左利きに関わらず、バレエは左右同じ練習をするのが鉄則。バランスが悪くなると、いろんなところに歪みが出てきてしまうからです。
まとめ
柔軟性アップは、時間がかかります。魔法のように急に柔らかくなる方法はありません。持って生まれた骨格や筋肉の質なども関係ありますので、身体の使い方や筋肉の動かし方を理解して、毎日少しずつやってみてください。
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