気ままにバルセロナ生活 #30

ぶらり旅
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先週の土曜日にサマータイムが終了し、日本との時差が8時間になりました。
たったの1時間だけど、どうも私は馴染めないですね、この習慣。
日曜の午前3時になったら、時計を2時に戻しましょう、
とテレビでキャスターがしつこく言い、テレビの画面にも時計が出ていて、
サマータイム終了を告げます。
さすがに半袖姿の人もいなくなり、最近は雨も降って、気温が急に下がりました。
あの燦燦と輝く太陽が見られなくなると、なんだか淋しい様な、悲しい様な気もします。
日本のような素晴らしい紅葉は見られませんが、
ふと気づくと街路樹が黄金色に染まり、
碁盤目のようにまっすぐ続く大通りは、それなりに秋の雰囲気を醸し出します。
そして、街角に焼き芋屋さんや、焼き栗の屋台が顔を出し始めました。
日本のものとはちょっと違いますが、それでもあの焼き芋の匂いは、
日本を懐かしく思い出させます。
バルセロナに来て、1年と4ヶ月が経とうとしています。
うーん・・・そろそろ帰りたくなってきた?

さて、待ちに待ったスペイン水球リーグは先月23日に開幕しました。
私にとっては、こちらに来て2シーズン目。去年の私は水球のこともよく知らず、
スペイン語もわからず、スペインの水球のことなど何も知らず、
ただただ毎週末行われる数々のハイレベルな試合を見ることができる
という幸せを感じながら観戦していました。
幸せなのは、今でももちろん変わりません。

早速、注目の一戦を見てきました。C.N.Barcelona対C.N.Terrassa。
前回報告しましたが、カタルーニャ選手権の決勝で当たった2チームです。
もう最初から目が離せないんだから・・・嬉しいような、困っちゃうような。
これだから、水球観戦は止められないんだな。
会場には、カタルーニャ水泳連盟の方々や、ナショナルチームの第2監督、C.N.Sabadellの監督など、やはりこの試合を見に来ていました。
それだけ、去年とは全く違うTerrassaは、注目に値するということでしょう。
その期待を裏切ることなく、試合は面白い展開となりました。
Barcelonaは、いつもと変わらずIvanを中心としたセットプレーと、
Perrone兄弟のテンポの良いスマートなプレーで、2点先取。
その後も、常に試合をコントロールしながら、1点リードを保ちます。
Terrassaは、外国人選手が大活躍。
ブルガリア人のPiraikovがこの試合中4点決めています。
前半は、Terrassaがシュート決定力に欠けていたものの、
後半は逆にBarcelonaがTerrassaのディフェンスに翻弄されます。
結局、終始リードを保っていたBarcelonaは、最終ピリオドで2点連取され逆転され、
最後にGuillermoが気迫のシュートを放ち、なんとか同点で終了。
Barcelonaは、先週行われたバレンシアカップで、C.WP.Valenciaに7-6で負けています。
今シーズンは、強豪4チームが優勝争いをすると予想され、
ファンにとっては、本当に見逃せない試合が目白押しになりそうです。
残念ながら、現在の日本では日本体育大学が圧倒的な強さを保ち、
このような緊迫した試合が見られないようですね。
観客がドキドキするような、誰もが目を離せない、白熱した試合を
日本でも見られるよう、ほかのチームにも頑張ってもらいたいと思っています。

そして、開幕第2週目は、私が個人的に注目している、田中宏児選手を見てきました。
何を隠そう私はもともと日本では、田中宏児選手のファンでした。
去年の世界水泳以来、彼のプレーを見ていなかったので、
スペインで活躍する姿が見れるのを楽しみにしていたのです。
彼が以前、スペインでプレーしていたことはよく知られるところですが、
ここ2年ほどは、日本の三建30クラブで活躍していました。
今シーズンから再びスペイン1部リーグに復活し、
Club Waterpolo Aguas de Valenciaに所属しています。
このクラブは、先シーズンから国内の有名ベテラン選手獲得に力を入れており、
今シーズンは特にリーグ優勝を目指しているところです。
そんな折、田中選手がチームと契約できたことは、
彼に対する評価が高かったということであり、
彼はそれだけの活躍をしなければならないということでもあります。

この日は、あのC.N.Terrassaとの試合で、これまた見逃せない一戦でした。
予想通り、第1ピリオド2-2、第2ピリオド3-3とどちらも油断のできない状況。
第3ピリオド、開始32秒でTerrassaに退水誘発され、1点失うも、
逆にValenciaも田中選手が決めます。また同点・・・。
その後、3分ほどターンオーバーが続き、疲れてきたところで、
Terrassaが奇妙なバックシュートを決めました。
そこで、緊張の糸が切れたのか、ValenciaのキーパーSulla Danielは、
急に動きが悪くなり、第4ピリオドでも4シュート中2ゴールを許してしまいます。
一方、Terrassaのキーパーは、鉄壁の守りを見せ、
7シュート中1点しかゴールさせませんでした。
結果、5-8でTerrassaが勝利を収めました。

試合後、田中選手と話しました。
今日の負けた試合をずっと悔しがっていた姿、
そして、試合では必ず得点することを課題にしていること(実際に実行している)、
堪能なスペイン語でチームメイトたちと楽しそうに会話している姿を見て、
本当にスペインの1部リーグで十分やっていける選手だなと思いました。
彼の「必ず決めてやる」という気迫のシュートが、
私の大好きなGabriel Hernandezに似ていて、同じようなオーラが感じられて、
やっぱり昔と変わらずかっこいいなと思いました。
今シーズンの1部リーグは、
前例になくカタルーニャ地方以外から5チームも入っているので、
バルセロナでの試合が先シーズンより減りました。
C.WP.Valenciaの試合も、もう年内はバルセロナで見ることができません。
ぜひ、今度はバレンシアでホーム試合を見てみたいなと思いました。
田中選手が、どんなプールでどんな風に練習しているのかも見に行きたいと思います。

のんびりいろんなものを見て、
いろんなことをやって、
いろんな人と出会って、
バルセロナを生きましょう。

*にーあや* ご感想をお待ちしています

Macky!メールマガジン「Viva Barcelona!」
発行者名:ni-aya
水球に魅せられて早や2年。世界水泳をきっかけに、バルセロナまで来てしまいました。 2年間ここで水球観戦しながら、のんびりスペイン生活を自由気ままに満喫します。スペインが好きな人、水球を知りたい人、バルセロナに興味がある方はぜひぜひご覧あれ!!

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