気ままにバルセロナ生活 #23

ぶらり旅
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夏はこれからだと言うのに、もう日焼けしています。
とにかく毎日、雲一つない青空からの陽射しが照りつけ、
日焼け止めの効果もなく、海に行かなくても自然に焼けているのです。
去年と同じように、今年も異常な暑さがやってくるのかと思うと恐ろしい・・・。
もともとバルセロナは、夏は涼しく、冬は暖かいので、
冷暖房設備があまり整っていません。
今、私が住んでいるアパートにも、当然エアコンなど存在しません。
とにかく、暑い・・・です。

気が付けば、もうすぐバルセロナ生活も1年になります。
時間が経つのは本当に早いですね。
留学生仲間の中でも、古株になってきました。
日本人留学生の多くが大学生で、1年間休学してスペイン語の勉強に来ます。
ですから、1年間という期限付きの留学となり、その時が来たら帰国してゆきます。
もちろん他にも大学卒業してすぐに留学する人もいますし、
社会人として何年か仕事をした後、貯めたお金で長期留学をする人もいます。
中にはバルセロナに永住するつもりで来る人も。
留学する人が、必ず通らなければならない留学生としての関門があります。
「ビザの申請手続き」です。
このメールマガジンの読者の方で、
将来スペイン留学を考えている方もいらっしゃるようなので、
今回はちょっと海外留学のことについてお話します。

この「ビザ」ってけっこう厄介なんです。
要するに、「何の目的でスペインに長期滞在をするのか」
をはっきりさせればいいわけなんですが、沢山の書類を揃えなければならず、
しかも時間のかかる面倒な仕事です。
しかし、これを避けては留学できないので、
こちらに来る留学生は誰でも経験している当たり前の事です。
まず、東京六本木にあるスペイン大使館に行き、
必要な申請書類をもらい、説明を受けます。
このスペイン大使館には名物オバチャンが居て、
早口の甲高い声で、わーっと説明&説教を聞く事になります。
彼女はとても有名で、ちゃんと申請手続きをした人なら誰でも知っています。
悪い方ではないのですが、言葉が少しきつく、申請に関しての融通が全く利きません。
しかも早口なので、取りつくしまもなく、質問をさせてくれないのです。
最近では、この面倒な申請手続きを代行してくれるところもあるようですが、
このビザの取得も留学経験の一つと考え、頑張ってやってみることをお勧めします。
なぜなら、ただでさえ留学にはお金がかかりますし、そんなところにお金をかけずに、
自分でできることは自分でやるべきだと思うからです。
例えここで面倒な手続きから逃げたとしても、
どうせまたスペインで同じようなことをやらなくてはならないです。

学生ビザは2種類あり、滞在が6ヶ月未満のものと、6ヶ月以上のものです。
私は6ヶ月以上のビザを取得しましたので、そのことを少し。
必要な書類というのは、パスポート、無犯罪証明書、健康診断書、
スペインの語学学校の入学証明書、スペインの住所証明書、銀行の残高証明書、
海外留学保険の証書、そして、大使館からもらう書類の記入済みのものです。

無犯罪証明書は、警視庁で発行してもらいますが、1週間ほどかかります。
健康診断書は、病院で発行してもらいますが、健康診断にはかなりお金がかかります。
語学学校の入学証明書は、スペインの学校を探し、
6ヶ月以上のコース(週16時間以上)を申し込まなければならず、
通常は支払いを済ませなければ、発行してもらえません。
住居証明は、語学学校が斡旋しているホストファミリー、アパート、寮ならば、
学校が発行してくれますが、個人的に家を探した場合は、
スペインで住所登録をしなければなりません。
銀行の残高証明は、6ヶ月以上の留学をサポートできるだけの貯金が必要です。
保険証書は、留学期間をカバーする保険を申し込めば、保険会社が発行してくれます。
また、大使館の書類には、スペイン入国日とフライトを記入する欄もあり、
語学学校入学日の前後1週間しか許可されません。

ざっと簡単に並べてみましたが、これだけでもかなり面倒ですよね。
しかも、これらの申請書類を提出してから、実際にビザが出るまで、
最低2ヶ月はかかります。私は3ヶ月くらいかかりました。
実際に留学できるまでに、3ヶ月以上もかかると思うと、
ちょっと億劫になってしまいがちですが、留学には準備が大切です。
準備期間と思ってやってみると、意外と時間はあっという間に経ってしまうものです。
留学をサポートしてくれる会社に相談したり、実際に留学した人に聞いてみたり、
自分の学校が協力してくれることもあるので、
いろいろと情報を収集してみることが留学の第一歩となります。

さて、実際に留学生活が始まると、いろんなことが起こります。
知らない国で一人で生活することは本当に大変です。
でも、多くの人と出会い、慣れない言葉を一生懸命使いながら、
少しずつ理解していくことはとても面白いです。
私の場合は、「水球を見たい」一心で来てしまいましたから、
初めは右も左もわからず、スペイン語もほとんどわかりませんでしたから、
プールの場所を探すだけでも一苦労でした。
水球の情報を集めるために、スペイン語を必死に勉強しました。
もちろん今も勉強は続けています。
スペインの選手と話したい、監督にインタビューしたい、
もっといろんな人と自由に話せるようになりたい、
そう思ってスペイン語を勉強し続けています。
留学は、一つの目的を持って来るものですが、
その目的以外にも学ぶことは沢山あります。
その国の文化、歴史、習慣、料理、スポーツ、政治、経済などを知ることができ、
そうすることで日本を客観的に見ることもできるようになります。
今まで興味がなかった日本の伝統、歴史、文化、言葉、料理、習慣、国民性などを、
より深く知りたくなります。自分のルーツを知りたくなるのです。
それに、他の留学生と話すのも楽しいです。
普段、日本ではなかなか出会うことのない、年齢も出身も違う人と、
全く違う目的を持って来た人と、話をすることで、
今まで知らなかった分野の事をちょっと教えてもらうことができます。

「もっと若いときに留学しておけばよかった」という言葉をよく聞きます。
でも私はそう一概には言えないと思います。
若いときには、若いときしかできない事があります。
けれど、若いから見えない事もたくさんあります。
今まで多くの若い留学生と話をしましたが、
何をしに来たのか、何のために来たのか、目的を見失い、
学校には通っているものの、予習もせず、復習もせず、
日常会話程度で満足して帰国してゆく若者を何度も見ました。
また、目的ははっきりしているものの、
その目的以外の事には、まったく興味を示さない留学生もたくさんいます。
ひどい人は、半年以上スペインに住んでいながら、
日常会話さえもわからない状態で帰国する人さえいます。
どんな目的を持って来るにしろ、やはり言葉は勉強するべきだと思います。
別にきれいな言葉が話せなくたっていいんです。
挨拶ができて、自分をサポートしてくれる周りの人のアドバイスが理解でき、
自分の要求まで言えるくらいのスペイン語は、学ぶべきです。
一生懸命な人に対しては、国籍問わず、みんな協力したくなるものです。
そして、たくさんの友達を作り、いろんな話を聞き、
その国のことに興味を持って接することで、より深い知識を身に付けられるのです。
これから留学をしようと考えている方には、
ぜひ欲張りであってもらいたいです。

もちろん私はここでも水球を宣伝しています。
まずは知ってもらうこと。
例え日本で水球がマイナースポーツであったとしても、
私の周りではいつもメジャースポーツです。
水球が面白いスポーツだと分かってもらえば、
きっとその人も誰かに水球の面白さを話してくれるでしょう。
「サッカーを見にスペインに来た」という人がいっぱい居るんだから、
「水球を見にバルセロナに来た」人が居てもいいじゃない?

私はしばらくヨーロッパ水球観戦の旅に出ます。
オランダ、ハンガリー、イタリアの水球を見ると同時に、
アテネオリンピックの水球を見てきます。
残念ながら日本は出場できませんが、スペイン男子は出場します。
もちろん今はスペイン水球のファンになってます!!
そんなわけで、このメールマガジンは、9月中旬までお休みさせて頂きます。
旅の途中で、時間があれば、書こうと思います。
バルセロナに戻ってきたら、すぐにまた再開しますね。

水球をしに、水球を見に、水球を学びに、留学しませんか?
のんびりいろんなものを見て、
いろんなことをやって、
いろんな人と出会って、
バルセロナを生きましょう。

にーあや
感想をお待ちしています!
水球通信連載投稿中!! http://www.swimnews-japan.com/ ※2010年閉鎖

Macky!メールマガジン「Viva Barcelona!」
発行者名:ni-aya
水球に魅せられて早や2年。世界水泳をきっかけに、バルセロナまで来てしまいました。 2年間ここで水球観戦しながら、のんびりスペイン生活を自由気ままに満喫します。スペインが好きな人、水球を知りたい人、バルセロナに興味がある方はぜひぜひご覧あれ!!

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