11日マドリッドで、アルカイダによるテロ事件が起こりました。
スペインの首都であるマドリッドで、朝の出勤ラッシュの時間を狙い、
郊外から中心部に向かう近郊鉄道線の主要駅3箇所を同時爆破されたのです。
日本では、あまりに無惨な映像はテレビで放映しませんが、
スペインでは、その悲惨に状況をそのままテレビに映すので、
私は目を反らせたくなるような気分にさえなりました。
本当に本当に酷い事件です。
ここバルセロナでは、1日中その悲惨な状況を伝えるニュースが続き、
大学の授業はすべて休講になり、その日の夜には早速デモが行われました。
バルセロナの中心にあるカタルーニャ広場に多くの人が集まり、
亡くなった方々への追悼の意を表し、各人が持ち寄ったろうそくに火を灯して並べ、
テロ反対のビラや垂れ幕を持った人々が集まりました。
金曜日の夜には、スペインのあらゆる町でデモが行われ、
その映像がテレビに映され、翌日の新聞のトップを占めました。
バルセロナでは、10万人以上の人々が集まり、誰がどこへ向かうのかもわからず、
ただ、自分のテロ反対への主張をするためだけに、人ごみの中を歩いていました。
アルカイダの犯行声明が出るまでは、
ETAというバスク地方のテロリストたちの犯行という見方が強く、
政治的な権力争いの関係もあるという話も出ていました。
しかし、ここまで残酷なテロをできるだけの力を持っている組織ではなく、
アルカイダの犯行という見方が強まったところで、犯行声明が出たわけです。
アスナール首相が、アメリカに協力するという姿勢をとった矢先の出来事で、
スペイン国民は、アスナール首相への批判を強く持っています。
それにしても本当に悲しい出来事だと落胆せざるを得ません。
と、同時にスペイン人たちの反応の早さに驚きました。
テロが起こったその日から、毎日毎日あちこちでデモが行われ、
多くの人がテロに反対しているという自己主張を公の場で示すのです。
そして不思議なことに、
集まった人々は、誰かに対してその主張をしているわけでもなく、
ただただ周りに流されるまま歩き、いつのまにかデモは消えてなくなっているのです。
若い人の中には、みんなでアスナール首相を批判する掛け声をすることで、
その大騒ぎしている雰囲気を楽しんでいるようにも見えました。
車のクラクションを鳴らし、大声で何かを叫びながら、
カタルーニャの旗を振っている若者もいたし、
これが本当にテロ反対のデモなのか?と思う場面もありました。
なんだかとても複雑な気分になりました。
日本だったらこんなことをするだろうか?
日本の各地で人が集まって何かをするなんてことがあるだろうか?
どこにぶつけようもない怒りを彼らはこうやって表しているのかもしれない。
人ごみに揉まれながら、たくさんの人のいろんな表情を見て、
多くのことを考えました。
テロで亡くなった200人以上の罪のない方々のご冥福をお祈りいたします。
もうこのような悲惨な出来事が、世界のどこでも起こらないことを
心から願っています。
次回は、水球のLENカップ、子供水泳教室の話をしようと思います。
いろんなことをやって、
いろんな人と出会って、
バルセロナを生きましょう。
にーあや
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水球通信連載投稿中!! http://www.swimnews-japan.com/ ※2010年閉鎖
Macky!メールマガジン「Viva Barcelona!」 発行者名:ni-aya 水球に魅せられて早や2年。世界水泳をきっかけに、バルセロナまで来てしまいました。 2年間ここで水球観戦しながら、のんびりスペイン生活を自由気ままに満喫します。スペインが好きな人、水球を知りたい人、バルセロナに興味がある方はぜひぜひご覧あれ!!
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