“Championnats du monde FINA”
とうとう始まりました、FINA世界選手権。
ただの水球ファンだった私が、
まさか記者として来るなんて、夢にも思いませんでした。
より近く、よりたくさん、より早く水球に近づける喜びをかみしめています!!
さて、お気付きかとは思いますが、フランス語なんですね、
モントリオールの第一言語。
人口320万人のカナダ第二の都市で、
フランス語圏としては、パリに次いで二番目に大きい都市です。
Mont=mountain+real=royalというその名の通り、
モン・ロワイヤル山が緩やかなスロープを描き、
歴史的な石造り建造物と近代的な高層ビルが調和した町です。
もともとフランスの植民地でしたが、
その後、支配権が英国に移ってから大きく発展しました。
こういった複雑な歴史的背景から、バイリンガルな街となっています。
とは言っても、やはり住み分けがあり、町の東部はフレンチとエスニック系、
西部は英語系の人が多く住んでいます。
今回、世界選手権が行われたところは、モントリオールの東に浮かぶ島、
サン・テレーヌ島です。
ここは1967年に行われた万博の会場となったところで、島全体が公園になっています。
世界選手権開催のため、4つの仮設プールを建てたのです。
16日の開会式に先立って、私は13日にモントリオールに到着しました。
翌日からすぐに日本チームの練習を見学させてもらい、
水球会場を見ることができました。
まだ、電光掲示板を設置している途中で、客席も不安定、
入場口は影も形もなく、かろうじて選手入口ができているだけでした。
でも、私にとっては、そんな未完成な会場に入れること自体が初体験で、
年甲斐もなくはしゃいでしまいました・・・。
水球ファンだからこそ、水球に近づきすぎるとドギマギしてしまうんです。
わー本当にモントリオールに来たんだなーと実感した瞬間です。
私は、初めての記者としての仕事に不安と期待が入り混じったまま、まずはPress Centerへ。
撮影した写真、記事、記録などを日本に伝える拠点となる仕事場の環境を見るためです。
こちらももちろん準備中。
スタッフのほとんどが、仕事の内容、システムを分かっておらず、
疑問を投げかけても、聞く人によってみんな答えが違う状態。
こんなんで大丈夫なんだろうか?と不安になりながらも、
とりあえずネット環境を確保し、カメラ機材などを置くロッカーも借りました。
そして、世界水泳を日本に伝えているテレビ朝日のスタッフと情報交換をしつつ、
自分が水球ファンであることをそれとなーくアピール。
せっかく日本代表が出場するんだから、しっかり応援してもらわなくちゃ!
開会式前日から、報道関係者が急に増え、
ガラガラだったPress Centerに人が溢れ始めました。
Press Centerで一つの小さな出会いに恵まれました。
「ヤクルト」
メディアスタッフ用の冷蔵庫の中に、ふと懐かしい小さな友を発見しました。
ヤクルトがこの世界選手権のスポンサーになっているため、
差し入れとしてヤクルトが置いてあったのです。
この2年間、全く帰国していなかった私にとっては、
日本語が皆無のPress Centerの中で、なんとも場違いな日本語の飲み物が並んでいるのに、
ものすごい違和感と懐かしさがこみ上げてきました。
毎日1本飲んで頑張るぞ!!
そんな元気をくれる、小さな小さな友でした。
開会式は、前回の開催地であったスペインの入場から始まりました。
日本チームの旗手を務めたのは、水球キャプテンの佐藤太一選手。
私は、福岡の世界選手権で、彼のプレーを初めて見ましたが、
その時の感動は未だに忘れることができません。
私とそう変わらない身長の佐藤選手が、大きな選手を相手にシュートを打つ瞬間を見て、
とても衝撃を受けたのを覚えています。
当時の私は、クラシックバレエダンサーで、なかなか良い役が踊れずに悶々としていました。
その時に彼のプレーを見て、自分の短所をカバーできる何かを持ち、
さらに自分にしかできない特技を持たなくちゃ、と刺激を受けたのでした。
開会式は、全ての競技の特徴を生かした華やかなショーで、とても楽しいものでした。
その翌日から、闘いが始まりました。
水球は、女子と男子を交互に毎日行われます。
飛び込み、シンクロ、オープンウォーターも17日から始まり、
競泳は、24日から開始です。
女子水球の注目は、アテネ五輪優勝のイタリア、
昔から強いといわれながらメダルに恵まれないオランダ、
常にメダル候補に挙がってくるアメリカ、
今度こそメダルを狙うハンガリーetc…
最近は、女子水球をよく追っているので、個人的には非常に興味があります。
男子は、やはり東欧水球が中心となるでしょう。
シドニー五輪、バルセロナ世界選手権、アテネ五輪と優勝しているハンガリー、
それを常に追うセルビア・モンテネグロとロシア。
監督を変えてチームを立て直してきたクロアチアも見逃せません。
私のお気に入りスペインは、監督、選手を一新して臨みます。
どこまで東欧各国に食い込んでゆけるか、面白いところです。
日本は、アメリカ、キューバ、セルビア・モンテネグロと同じBグループです。
世界ランキング上位のアメリカ、セルビア・モンテネグロは厳しいとして、
まずはキューバに勝たなくてはなりません。
大本監督も今回の目標をは二勝だとおっしゃっています。
2001年の福岡では、ホスト国として出場し、最下位、
2003年のバルセロナでは、中国に勝利し、16チーム中15位。
そして2005年モントリオール。
三回連続世界選手権出場という新しい歴史を刻みながら、
少しずつ順位を上げていく彼らを、どうか応援してください。
よろしくお願いします!!
すでに、アメリカ、セルビア・モンテネグロ戦を終えました。
結果速報は、HPをご覧下さい。
モントリオール世界選手権公式HP http://www.montreal2005.org/ ※すでに閉鎖
注目のキューバ戦は、明日22日。
これが終わったら、またご報告します。
ガンバレ日本!! \(^o^)/
*にーあや* 感想をお待ちしています
Macky!メールマガジン「Viva Barcelona!」 発行者名:ni-aya 水球に魅せられて早や2年。世界水泳をきっかけに、バルセロナまで来てしまいました。 2年間ここで水球観戦しながら、のんびりスペイン生活を自由気ままに満喫します。スペインが好きな人、水球を知りたい人、バルセロナに興味がある方はぜひぜひご覧あれ!! 2004年のアテネオリンピックをきっかけに、水球が国技のハンガリー・ブダペストに魅せられて移住。日本へ一時帰国するのをやめて、そのお金をブダペスト生活に注ぎ込み、マジャール水球を自由気ままに満喫しています。
コメント