ドナウの真珠と呼ばれるブダペストは、街の真ん中を南北にドナウ川が流れ、
その両岸は、ブダとペストと名付けられています。
ブダ側は小高い丘になっており、王宮がそびえ、いわゆる高級住宅地で、
ペスト側は、広い平地で国会議事堂のほか、ホテルや市場もあり、
一般的なブダペスト市民が生活する場所となっています。
先週、バルセロナとの別れに疲れ果て、寝不足で目を充血させていた私は、
こちらに到着して約2日間死んだように眠り、やっと体力を回復しました。
21日から行われたUNICUMカップを見るために備えていたのです。
UNICUMカップに引き続き、第4回World League予選も行われるので、
モントリオール世界選手権前に各国の代表を見られるのが非常に楽しみでした。
月曜日に水球連盟に挨拶に行き、試合の招待チケットを頂き、今週は水球三昧です!!
UNICUMカップは、UNICUMというお酒のメーカーが主催の大会で、
今年で10回目を迎えました。
日本で言えば、養命酒でしょうか、真っ黒な円い瓶に入った黒いお酒で、
この上なく不味いです。
身体には良いそうなので、ブダペストにいらした際は、ぜひお試し下さい。
試合開始のスタートボールは、UNICUMのビンを模った浮き具で、
My ballならずMy UNICUMを取りに泳ぐ選手たちはちょっと滑稽。
そんな水球もなかなか可愛くていいかも・・・
今年は、カナダ、中国、ロシアが参加しました。
注目すべきは、今年初出場のカナダと中国です。
カナダはこの7月に自国で開催される世界選手権、
中国は世界選手権と2008年の北京オリンピックを目指した強化の一環であることは、
言わずもがなです。
私は、特にこないだアジア予選で日本が勝てなかった中国チームを見たかったのです。
試合は1回戦ずつの総当たり戦で行われ、
ハンガリーの試合だけは、テレビで生放送されました。
<結果>
6月21日 カナダ 1-11(1-3,0-1,0-4,0-3) ロシア
ハンガリー 12-2(3-0,3-1,3-1,3-0) 中国
カナダ 9-8(2-4,1-2,4-2,2-0) 中国
ハンガリー 9-3(1-0,3-0,2-0,3-3) ロシア
6月22日 ロシア 14-7(5-3,3-3,4-1,2-2) 中国
ハンガリー 9-3(5-0,2-0,1-2,1-1) カナダ
優勝:ハンガリー、第2位:ロシア、第3位:カナダ、第4位:中国
ざっと結果を見ただけでも、ハンガリーの強さは光っています。
ハンガリーチームは、ロシア戦のみベストメンバーを揃えていて、
他の試合には、Kasas選手、Steinmets兄弟も出ていませんでした。
それだけ層が厚いということでしょう。
若い良い選手が続々と育っているということが分かります。
ロシアチームが意外にも9-3でハンガリーに負けています。
Chomahidze選手がフローター中心に得点をとる形を完全に封じられ、
ハンガリー戦では一得点もあげていません。
第3ピリオドの終わりまで無得点のロシアは、6点差を付けられ、
反撃も空しく、そのまま試合終了となりました。
カナダチームは、初めて見ましたが、それほど強いという感じはしませんでした。
ここもフローターを中心とした攻撃が多く、それ以外にバリエーション少ないのです。
Nathaniel Miller選手がフローターとして頑張っていましたが、
ロシア、ハンガリー相手では敵いません。
驚いたのは中国です。初戦、ハンガリーとの試合を見た時は、
目を覆いたくなるような展開ばかりでした。
パスはすぐにカットされ、隙あらばすぐにボールを取られ、
攻撃の形になるまでに一苦労。
まるで子供と大人が試合をしているかのような試合でした。
しかし、中国ほど、試合ごとに成長していると感じさせるチームはありませんでした。
初戦ハンガリーを相手に12-2、第2戦ではカナダ相手に前半3点リードを見せ、
最終的には逆転されてしまいましたが、9-8の1点差。
そして第3戦のロシア戦では、14-7とダブルスコアで負けているものの、
7得点しただけでも立派なもの。
キーパーがよく反応していて、けっこうな数のシュートを止めています。
最初は、戸惑っていた感じのプレーが多かったのですが、
ロシア戦は迷いもなく、最後まで一生懸命でした。
この2日間だけでも、めきめきと成長しているのが見えるのですから、
金曜から三日間行われるWorld League予選では、
スペイン、ギリシャ、オーストラリアが加わり、例え中国が一勝もできなかったとしても、
彼らにとっては、貴重な国際試合を経験することとなり、
大きな飛躍につながるのではないかと思います。
最終日の彼らのプレー、そして、世界選手権でのプレーが
どんなに変化するのか、とても楽しみです。
さて、週末は私のお得意のスペイン代表も出場します。
監督が変わり、メンバーもかなり若返りました。
どんなカラーのチームになっているのか、興味深いです。
次回は、第4回World League予選の結果をご報告します。
*にーあや* 感想をお待ちしております。
Macky!メールマガジン「Viva Barcelona!」 発行者名:ni-aya 水球に魅せられて早や2年。世界水泳をきっかけに、バルセロナまで来てしまいました。 2年間ここで水球観戦しながら、のんびりスペイン生活を自由気ままに満喫します。スペインが好きな人、水球を知りたい人、バルセロナに興味がある方はぜひぜひご覧あれ!! 2004年のアテネオリンピックをきっかけに、水球が国技のハンガリー・ブダペストに魅せられて移住。日本へ一時帰国するのをやめて、そのお金をブダペスト生活に注ぎ込み、マジャール水球を自由気ままに満喫しています。
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