体力はないけれど、今日は大人バレエのレッスンへ行った。
先週から急遽代講をお願いしているが、今後もしばらく指導ができない状態が続くので、生徒さんにも挨拶しなければならない。
腹水は溜まったまま
せっかくだからレッスンを受講しようとレオタードになったので、腹水が溜まっている状態の自分の姿を撮っておくことにした。8月中旬からずっと溜まり続けている腹水は、本当に苦しくて、食べたり動いたりするのもつらい状態になっていた。
先週からずっと運動していないので、筋肉が落ちて足が細くなったのは嬉しいけど、お尻もぺったんこになった。腹水に胸やお腹が圧迫されて、食欲はなく、深呼吸をするのも苦しい。
レッスンは休みながら
先週まで指導していたクラスのレッスンなのに、体力が全然なくなっていた。
最初にやるラジオ体操だけ、いつも通りに指導しながらやった。その後のバーレッスンからは、早川先生にお任せして、私は休みながら受講するだけ。近くに椅子を置いて、1つのアンシェヌマンが終わるたびに座って休憩。ずっと立っていることが、こんなにつらいとは知らなかった。
代講ではなく、新しい先生に交代するということ
少なくとも半年以上もの長期間、指導ができない状態が続くので、卵巣癌のことを生徒さんたちに隠しておけることではないと判断し、きちんと説明することにした。
- 先週、卵巣癌が見つかったこと。
- Ⅲ期の進行癌であることがわかり、治療に時間がかかること。
- 明後日入院して手術し、来週から抗がん剤治療がすぐに始まること。
- 私は、少なくとも半年以上はバレエ指導ができなくなること。
- 早川綾子先生に今後のレッスンをお任せすること。
- 急な講師交代に伴い、退会を希望される場合、余った回数券は買取をすること。
- 私の気持ちとしては、治療が終わったら戻って来たいと思っていること。
こんなことを生徒の皆さんにお伝えした。
生徒さんたちが心配してくださるのはとてもよくわかったけれど、皆さんの励ましの言葉やお見舞いにお一人ずつお答えするのはとても大変なので、個別のお見舞いは控えていただくようにお願いした。私が一番嬉しいのは、皆さんが早川先生のレッスンで皆さんが上達することであり、指導者が誰であろうと、バレエのレッスンを続けて美しい姿勢を身に付けてほしいとお願いした。
早川綾子先生
早川先生とは6年ほど前からのお付き合いで、大田区のダンススクール「T -PASSION」のクラシック・バレエクラスを担当させていただいた時からのご縁。当時、早川先生がお二人目を出産された後のことで、全クラスを担当するのが大変だということで、幼児クラスだけ私が指導することになった。
発表会も経験させていただき、早川先生の段取りの素晴らしさと手際の良さに感動したのが忘れられない。
バレエの先生は総合芸術である大きな舞台を何回も経験しているので、ダンサーという立場でありながら、裏方の仕事にも長けていて、常にミクロとマクロの視点を行ったり来たりしながら、舞台の成功という大きな目的を達成するべく、臨機応変にテキパキと動くことが自然とできる方が多い。このスキルは、一般社会でも非常に大事で、私はバレエダンサーたちの非常に高い適応能力をもっといろんな分野に活かしてほしいと常々思っている。
早川先生のレッスンを受けたい方はぜひ大森教室へ
マネジメントを学び直すこと
バレエ教室は、講師だけで運営できるはずもなく、事務作業をしていただく方もお願いしなければならない。今までは、私が指導と経理などの事務作業を全部やっていたので、人を雇うことはなかったけれど、これからはそうはいかない。
教室のお金の管理、回数券やシューズなどの販売、貸出施設との交渉、通帳の管理、新規の生徒さんへの案内、ブログやHPの更新など、細かく分解してみると実にさまざまな業務がある。こういった日常的な作業を現場の方に任せなければならない。協力してくださる友人に、どんな作業をするのか、ざっと説明してお願いすることにした。
ビジネススクールでマネジメントを散々学んだくせに、実際にやってみるととても難しい。もともと「人に任せる」のが苦手だったから、全部自分でコントロールして来てしまった。この機会に「人に任せる」ことを学ぼうと思う。怪我の功名とでもいうのか、自分が働けなくなって初めて、本当の意味での実践しながらマネジメントを学ぶことになった。
自分のやり方を押し付けるのではなく、大事なことが何かを伝え、担当してくださる方のやりやすいように、どんどん新しい形を作っていってもらいたいと思っている。
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