スペインナショナルチームの選手たちは、
国内リーグ戦の決勝戦が終わった4日後にもう練習を開始しました。
8月のアテネ・オリンピックだけでなく、6月中旬の国際トーナメント、
7月上旬の4カ国対抗トーナメント、下旬のユニカムカップなど、
国際試合が目白押しなのです。
Joan監督にお願いして、スペインナショナルチームの練習初日を見学してきました。
この日、集まった選手は総勢20名。
昨年から見てきた数々の試合で、目を見張るようなプレーをしていた選手たちが、
すぐ自分の目の前にいるということがファンの私にとっては信じられない光景でした。まさに感動!!
こんなところまで来ちゃったか・・・という感じです。
リーグ決勝戦で大活躍していたC.N.BarcelonaのIvan・Perez選手は、
故郷キューバから、この日に戻ってきたということで、とても疲れていました。
プロ水球選手は、本当に忙しいですね。
練習初日ということで、軽いウエイトトレーニングとスイム練習で終わりました。
今まで声をかけたことのある選手の皆さんは、
ありがたいことに私のことを覚えていてくれて、話をいろいろとしてくれました。
今回の20名からオリンピックに行くことができるのは13名です。
ここからさらにまた厳しい戦いが始まるのでしょう。
Joan監督が「君が水球狂ならば、この試合を見るべきだ」とご推薦くださったので、
マヨルカ島で行われた国際トーナメントを観戦してきました。
バルセロナから200kmほど離れたこの島は、地中海式の温暖な気候、美しい海、
素晴らしい景色に惹かれて、ヨーロッパ中から観光客が訪れる国際的リゾート地です。
玄関口であるパルマには、太陽とビーチを求めて年間450万人以上が訪れるそうな。
私は、スポーツ観戦好きな友達と二人で、バケーションも兼ねて行ってきました。
6月中ということで、まだ安いプランがあり、
往復の船のチケット、6泊7日分のホテル代(2食付き)で、なんと23,000円くらい。
マヨルカには行ったことがなかったけれど、そんなに大きな島じゃないから、
どんなに遠くても1時間半もあれば、繁華街に出るよ、という監督のアドバイスで、
私達は、旅行代理店のお勧めリゾート地、
Porto Cristoというところのホテルにしました。
試合会場となったSon Hugoは、パルマ中心から車で15分ほどのところにあり、
室内、屋外の50mプール、飛び込み用プール、ジムなどの施設が整っていて、
一般市民に開放されていました。
この大会には、ブラジル、ギリシャ、スペインの三ヶ国が参加。
C.N.Barcelonaで活躍していたブラジル人とのハーフPerrone兄弟は、
兄はスペイン、弟はブラジル代表として出場しており、
普段見ることができない兄弟対決を見ることができました。
しかし、両国の実力の差は大きく、初戦は11-5で、二戦目は12-5でスペインが勝利。
マヨルカ島まで試合を見に来る日本人なんて、他にいないので、
選手たちも、私が試合観戦に来ているのを見て、びっくりしてました。
2日連続でブラジル戦の後、午後はフリータイムで、
中一日試合は休みでしたが、当然選手たちはその日も練習がありました。
ギリシャといえば、昨年の世界水泳でセルビア・モンテネグロと接戦を繰り広げ、
惜しくもメダルを逃して4位に留まったチームです。
アテネ・オリンピックではもちろんメダル獲得を目指しているに違いないし、
地元優勝を狙っているかもしれません。
誰もが注目するギリシャ対スペイン戦は、第一戦目、ギリシャが先制して始まり、
得点の取り合いになります。途中、2点差までつけられたスペインですが、
第4ピリオド中盤で同点に詰め寄りました。
このまま逆転するかと思いましたが、ギリシャのチームワークは素晴らしく、
スペインの同点シュートに全く動じることなく、
落ち着いて早いパス回しからシュートを決めました。結果は10-11。
この試合で驚いたのは、ギリシャチームのパス回しが、非常に速いこと!!
これには一緒に見ていた友達も、びっくりしてました。
それに、チームの結束力が強い感じがしました。
翌日の二戦目は、最初からスペインが流れをつかみ、
危な気なく12-10で勝利し、なかなかいい試合運びに監督もかなり御機嫌。
この大会が相手国の力を見るいい機会となったのですが、
これが本当の実力かどうかは分かりません。
なぜなら、スペインナショナルチームの常連であるDaniel・Ballat選手や
Jesús・Rollan選手はまったく出ていなかったし、
Ivan・Perez選手もベンチに居る時間が長かった。
彼らは怪我をしていて、まだベストコンディションではないのもあり、
また、若い選手を育てる意味もあったのでしょう。
監督は、多くの試合で結果を出さなければならない選手たちの
体力的、精神的なコントロールが非常に難しいとおっしゃっていました。
けれども、そのような厳しい仕事でも好きだから続けられるとおっしゃっていた
第二監督のAntonioさんも、この日の勝利がとても嬉しそうだった。
それにしても、出場していない代表選手が観客席で一般人と一緒に観戦している姿は、
なんだか不思議な感じがしました。
フレンドリーなスペイン人の話は、もう前からしていますよね。
誰にでも笑顔で、サインを書いて、写真も撮ってくれる監督も選手も、
私は大好きです。
実は、Joan監督の一言で、私たち二人、水球観戦馬鹿代表として、
スペインの代表選手たちと同じ送迎バスに乗せてもらっちゃったんです!!
これ以上の幸せってあるでしょうか?
目の前には、監督とJesusが座って話してて、
後ろを振り向けば、
バスの座席に納まりきれずに窮屈そうにしているIvanが居るのです。
あまりの感動で目が回りそうでしたー。
水球を見にここまできてよかったな。
いろんなことをやって、
いろんな人と出会って、
バルセロナを生きましょう。
にーあや
感想をお待ちしています!
水球通信連載投稿中!! http://www.swimnews-japan.com/ ※2010年閉鎖
Macky!メールマガジン「Viva Barcelona!」 発行者名:ni-aya 水球に魅せられて早や2年。世界水泳をきっかけに、バルセロナまで来てしまいました。 2年間ここで水球観戦しながら、のんびりスペイン生活を自由気ままに満喫します。スペインが好きな人、水球を知りたい人、バルセロナに興味がある方はぜひぜひご覧あれ!!
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