もうすっかり春になりました。
太陽の日差しがまぶしく、スペインらしい真っ青な空が広がっています。
この季節を待っていたかのように、観光客が溢れ出しました。
半袖、短パン、サングラスの観光客がカサミラやカサバトリョの前に列を作り、
ランブラス通りでは、パントマイマーたちの周りに集まっています。
それと同時に、泥棒さんも増えてきました。
友達と喫茶店やファーストフード店などで話していると、
財布やかばんを取られて大騒ぎしている人をよく見かけます。
これから夏の終わりまで、バルセロナは稼ぎ時なんでしょうねー。
実は、ダイエットに励むべく、2月から市民プールに通い始めました。
「市民プール」とはいっても、ちゃんと50M×10コースくらいあり、
競泳や水球の試合も行われるようないいプールです。
日本でも私はスポーツクラブに通い、毎日泳いでいたのですが、
すいている時間を狙って行っても、
25Mプールで、1コース4~5人は一緒に泳いでました。
ここの「市民プール」は違います。
1コース多くても3人で、すいているときは、50M自分専用コースなんですよ。
しかも飛び込んだって、途中で止まったって、怒られないし、
のんびり優雅に泳げるんですよね。
快適。
毎朝、学校に行く前にひと泳ぎするのが私の日課になっています。
さて、このプールでは、毎日どこかの幼稚園や小学校の水泳教室をやっています。
授業の一環なのでしょう、送迎用マイクロバスがプールの前に停まっています。
この水泳教室を見ていて驚いたのが、先生がプールに入らないこと。
水球ができるようなプールですから、もちろん深さは2M以上。
大人だって足がつきません。
しかし、どの子供も怖がりもせず、どんどん飛び込んでいくのです。
考えてみれば、今までスペインで見たどこのプールも、
子供用の浅いプールなんてありませんでした。
足のつくプール自体が存在しないんですよ。
2,3歳児の先生だけは、一応プールに入っていますが、
それ以外の先生は、プールサイドでTシャツに短パン姿で子供を指導しているのです。
小さな子供は、滑り止め用のゴムで作られた靴下を履き、
背中に小さな浮き輪をくっつけて、楽しそうに遊んでます。
先生は、子供の好きそうなおもちゃをプールに投げて、それを取りに行かせたり、
飛び込み台から滑り台を作って、水に飛び込ませたり、
とにかく水の中へ飛び込ませることばかり教えているのです。
初めは、恐怖で泣いていた子供も、友達が楽しそうに飛び込んでいるのを見て、
知らぬ間に一緒になって水の中で遊んでいるのです。
水に慣れた子達は、背中の浮き輪を外し、自分で浮き輪を持って遊ぶようになります。
それを離せば沈んでしまうということを覚えるし、もし離してしまっても、
近くに浮いているものにつかまれば、大丈夫だということを自然に覚えるようです。
先生は、上から見ているだけで、決して手助けしたりしません。
水球をやっているクラスもあります。
小学生だと思いますが、思わず私は水中で巻き足をやっているのか見てしまいました。
ちゃんと巻き足している子もたまにいますが、
ほとんどの子供が適当に足をばたばたさせているだけでした。
とにかく足を動かしていないと沈んでしまうから、
やり方はどうあれ、やっているという感じです。
パスなどもなんとなく形になっているし、ゲーム形式でやっても、
それなりに楽しそうに遊んでいるのです。
今まで、たくさんのスペイン水球選手に話を聞きましたが、
みな口をそろえて、「楽しんで水球をしてほしい」と言います。
まさにこのことだと、私は思いました。
テクニックとか作戦は二の次で、とにかく楽しむ、
これがスペイン流のやり方なんだと思います。
深いプールに飛び込む面白さを知った子供たちが、
何度も何度も、陸に上がっては走って飛び込むことを繰り返し、
それを何も言わずにそばで見ている先生の温かい目が印象的でした。
先週は、サッカーでかなり盛り上がりました。
F.C.バルセロナ対レアルマドリッド。クラシコってやつですね。
スポーツ観戦大好きの私も、もちろん近くのBarでテレビ観戦。
前半はレアルの速い攻撃に、何度もひやひやさせられましたが、
運も手伝って、0点で抑えました。
おそらく前半で勝負を決めようと思っていたのでしょう。
レアルは、なかなか得点できずにイライラし始め、
集中力も切れたのか、終わってみれば、2-1でバルサの勝利!!!!
レアルのホームでバルサが勝ちましたー!!
これは熱いです!!
バルセロナ中が勝利を祝い、サッカーのあとはものすごい盛り上がりようです。
道路の車はクラクションを鳴らしっぱなし、バルサの旗やマフラーを窓から出し、
道行く人々に何かを叫んで走っています。
繁華街に集まったファンたちは、ビール片手に、バルサの歌を歌い、
大きな旗を振り回しながら、どこからともなく沸いて出てくるバルサファンと一緒に、
勝利を喜んでいました。
渋谷のセンター街とでもいいましょうか、
バルセロナのランブラス通りに集まった人々は、
大騒ぎしているうちに、小競り合いが始まり、
どんどんエスカレートして、ビール瓶を投げ始めました。
なぜかひとつのBarに向かって、ごみ箱からあさったビンや缶を投げ始め、
とうとう警察出動。
警察が来たことで、スペイン人の血がさらに熱くなり、
今度は警察官めがけて、物を投げ始めます。
もう何がなんだかわからない状況。
とばっちりはBarの隣の店にまで及びます。
まったく関係ないというのに、洋服店のシャッターが壊され、中のガラスが割られ、
扉が開いたところから、中に入り、商品をすべて盗むという、
日本ではありえない光景が目の前で繰り広げられていました。
両手いっぱいに服を抱えて出てくる人たちを見て、
私は開いた口がふさがりませんでしたね。
バルサが勝っても負けても同じことが起こったんだろうな・・・。
今週末は、カタルーニャダービーがあります。
ここまでヒドイことは起こらないと思いますが、
ちょうど家族がこちらに来るので、一緒に見に行ってきます!!
いろんなことをやって、
いろんな人と出会って、
バルセロナを生きましょう。
にーあや
感想をお待ちしています!
水球通信連載投稿中!! http://www.swimnews-japan.com/ ※2010年閉鎖
Macky!メールマガジン「Viva Barcelona!」 発行者名:ni-aya 水球に魅せられて早や2年。世界水泳をきっかけに、バルセロナまで来てしまいました。 2年間ここで水球観戦しながら、のんびりスペイン生活を自由気ままに満喫します。スペインが好きな人、水球を知りたい人、バルセロナに興味がある方はぜひぜひご覧あれ!!
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