気ままにバルセロナ生活 #17

ぶらり旅
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改めて言うことでもないですが、私は旅好き、イベント好き、お祭り好きです。
先週、スペインの3大祭りの一つ、サン・ホセの火祭りを見に行ってきました。
毎年、3月12日から19日までバレンシアで行われるお祭りで、たくさんの観光客が集まります。
今年は、マドリッドで起こったテロの影響で、始めの3日間は中止になりましたが、
残りの日程はすべて行われました。

この祭りは、街々の各広場を数百の張子人形で飾り付け、
3月19日のサン・ホセの日の夜に全て焼き払ってしまう祭りです。
サン・ホセとはスペイン語で聖ヨセフ、つまりイエス・キリストの父親のこと。
職業が大工だったことから大工職人達の守護聖人として崇められています。
昔からサン・ホセの日に古い材木や木屑などを集めて、
大きな焚き火をする習慣が大工達の間で受け継がれていたそうで、
ある日 張子の人形を火の中に投げ入れたのが周囲の人々に面白がられ、
それがきっかけとなりいろいろな人形が作られるようになったそうな・・・。
現在では1年も前から競って構想を練り、
飾り付けも凝った風刺のきいたテーマが取り上げられるようになっています。
「ファリャ」と呼ばれるこの人形は大小とりまぜて計600にのぼり、バレンシアの街々を埋め尽くします。
毎夜午前零時には大規模な仕掛け花火が打ち上げられ 人々は夜通し飲み歩きます。
最終日19日のサン・ホセの夜には小さなファヤから次々と火がつけられ、
20日午前1時にバレンシア広場の巨大なファヤが炎に包まれると火祭りは閉幕、
これをもって本格的な春の訪れとなります。
毎年、ファリャのコンテストが開かれ、そこで1位になったものだけは、その一部が博物館に残されます。

とにかく人の多いこと、多いこと。
美しい巨大なファリャたちを見る人たちで、あふれていました。
屋台もたくさん出ていて、余計に道が狭くなっているのも事実。
夕方に行われる、バレンシアの民族衣装で着飾った子供達が列をつくり、
色とりどりのカーネーションを捧げ守護聖母に感謝する献花パレードを見るときなんて、
英語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、日本語が飛び交ってましたね。
バレンシア市役所前の大通りが、人の河みたいになって、流れに逆らうこともできません。
その大通りを避けて、少し空いている脇道に入ると、爆竹を仕掛ける若者達でいっぱい。
「バンッ!!!!」という耳を突くような音が、突然するので、びっくりするんです。
やっている人は、他の人が驚くのを見て面白がっているんでしょうけど、
美しくもない、ただうるさいだけの爆竹に夢中になっているスペイン人をみると、
「子供っぽいなぁ」と思わざるを得ません。
それに、大人のスペイン人だけでなく、5歳くらいの小さな子供まで、爆竹に火をつけてるんです!!
こんな小さな子に、爆竹なんて持たせていいのか? と思ってしまう私は過保護なんでしょうかね。
とにかくいたずら好きのスペイン人には、この上なく面白い遊び道具みたいです。

市役所前の広場で、一番大きいファリャが燃やされる姿は、圧巻。
広場はもちろん人で埋め尽くされ、身動きもとれないほどになり、
夜中の1時過ぎに、花火が盛大に打ち上げられ、
10メートル以上はあるであろう巨大なファリャに火がつけられます。
私はかなり遠くで見ていたにもかかわらず、炎の熱が伝わってきました。
この迫力を文字で伝えるのは、無理です・・・。すいません。
美しい形をしていたファリャが、あっという間に炎に包まれ、形がなくなっていく姿は、
切ないような、悲しいような、でも春の訪れを迎える期待感のようなものもあり、
何とも言えない気持ちになりました。
これは見に行く価値がありましたね。
来月は、セビージャの春祭りにも行ってきます!!

さて、土曜にバレンシアを出てから、そのままバルセロナに帰るなんてもったいない!!
というわけで、バレンシアから南へバスで2時間ほどのアリカンテも行ってきました。
バレンシアはスペインで3番目に大きい町で、比較的そわそわした感じでしたが、
アリカンテは、ビーチがメインの避暑地ですね。
まだ寒いだろうと思いきや、海で泳いでいる人発見。
ビーチで日焼けしている人、いっぱい。
スペインといえば太陽。
まぁそれはそうですけど、ここまでスペイン人が太陽を欲しているとは思ってませんでしたね。
丘の上にあるサンタバルバラ城より、美しい地中海を臨み、あー幸せだなーとまた実感したのでした。
そういえば、このサンタバルバラ城に登るのに、普段は2.5ユーロほど払わなくちゃならないのに、
その日は、発券機が壊れているので無料でした。
スペイン人、本当に適当ですね・・・。

その夜、私は夜行バスに乗って、慌ててバルセロナへと帰ったのでした。
なぜなら!!
翌日、水球の国王杯決勝戦がバルセロナであったからです。
この国王杯は、1部リーグの上位8チームがトーナメント方式で争われる大会で、
連続3日間で全試合を行います。
選手達は、短い時間に多くの試合をこなさなければならず、
しかもリーグ戦やヨーロッパ杯、欧州水球杯などの大きな大会の合間に行われるとあって、
体力的にも、精神的にもかなり厳しい状況になります。
火祭りを見に行っていたので、予選、準決勝は見られませんでしたが、
決勝だけは見ることができました。
C.N.BarcelonaとC.N.A-Barcelonetaという、海沿いに隣り合って存在する2チームが残りました。
どちらもスペイン代表選手が所属するチームです。
前半、Barcelonaがゴールを決め、先攻していましたが、
要の選手であるイワンペレス選手を完全にマークされ、その後、得点できず。
結局、後半に入って、A-Barcelonetaが調子を上げてきて逆転優勝。
ものすごく白熱した試合でした。

そして、偶然にもまたまたいい出会いに恵まれました。
試合会場で、18日からこちらに来ていた2人の日本人水球選手と会ったのです。
これから約1年間こちらでプレーをするそうです。
やっぱり日本人としては、日本人選手が活躍する姿を応援するのが楽しい。
大変なことも苦労もたくさんあると思いますが、
いろんなことを吸収して、いい選手に成長してくれることと思います。

水球のLENカップ、子供水泳教室の話はまた先になってしまいました。
いつも予定が未定ですみません。
いろんなことをやって、
いろんな人と出会って、
バルセロナを生きましょう。

にーあや
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水球通信連載投稿中!! http://www.swimnews-japan.com/ ※2010年閉鎖

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発行者名:ni-aya
水球に魅せられて早や2年。世界水泳をきっかけに、バルセロナまで来てしまいました。 2年間ここで水球観戦しながら、のんびりスペイン生活を自由気ままに満喫します。スペインが好きな人、水球を知りたい人、バルセロナに興味がある方はぜひぜひご覧あれ!!

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